こんにちは、カリタです!
前回に引き続き材料費について解説していきます。
簿記1級の工業簿記・原価計算では主に
- 材料の購入原価に含める範囲
- 材料消費額(消費単価×消費量)の計算
- 材料費の予定配賦と原価差異
理解しているかがポイントになります。
この記事では、
- 材料消費額(消費単価×消費量)の計算
について解説しています。
材料消費額の計算
材料消費額は、
- 直接材料費
- 補助材料費
等であって、出入記録を行なう材料に関する原価は、各種の材料につき原価計算期間における実際の消費量にその消費価格を乗じて計算します。
つまり、材料の台帳単位で、
材料消費額=実際消費量×消費価格
として計算されます。
それでは、
- 実際消費量
- 消費価格
についてそれぞれ見ていきましょう。
実際消費量
実際消費量は、
原則として継続記録法によって計算する
とされています。但し、
- その消費量を継続記録法によって計算することが困難なもの
- その必要のないもの
については、
たな卸計算法を適用することができる
とされています。つまり、
- 原則:継続記録法
- 例外:棚卸計算法
と言うことです。
したがって、簿記1級の問題文に、
- 帳簿棚卸高
- 実地棚卸高
の記載がある場合には、
原則法である継続記録法が適用できる
ため、継続記録法により実際消費量を計算します。
棚卸減耗費は、
物品の消費によって生ずる原価ではないため材料費ではない
ため、
- 直接経費
- 間接経費
- 営業外損益
- 特別損失
等、問題文の指示に従って処理をする
ことになります。
消費価格
消費価格は、
原則として購入原価をもって計算する
とされています。
そして、同種材料の購入原価が異なる場合、その消費価格の計算は、
- 先入先出法
- 移動平均法
- 総平均法
- 後入先出法
- 個別法
上記の方法で計算します。
つまり、単一の価格で継続して材料を購入する場合には、
購入原価が一定であるため消費価格も一定
ですが、購入原価が異なる材料がある場合には
材料の払出単価をどのように計算すべきか
という問題が生じ、消費価格(払出単価)を計算するため、
- 先入先出法
- 移動平均法
- 総平均法
- 後入先出法
- 個別法
によって計算する必要があると言うことです。
簿記1級の材料の払出は、基本的に先入先出法で出題されていますが、
先入先出法が原則法ではない
ため、
必ず問題文を読んで確認する必要
があります。
なお、材料の消費価格は、
必要ある場合には予定価格等をもって計算することができる
とされています。
予定価格については、次の記事で解説します。