【簿記1級】標準原価計算の基本

【簿記1級】標準原価計算の基本

こんにちは、カリタです!

標準原価計算は2016年以降の簿記1級で、

  • 工業簿記第144回 第1問、第2問
  • 工業簿記第149回 問1、問2、問3

に出題されている重要な論点です。

商工会議所のホームページで公表されている試験範囲は下記の通りです。

  1. 標準原価計算の意義と目的
  2. 標準原価計算の方法と記帳
    • パーシャル・プラン
    • 修正パーシャル・プラン
    • シングル・プラン
    • 減損と仕損
    • 配合差異と歩留差異
  3. 標準原価差異の原因分析
  4. 標準原価計算の会計処理
    • 売上原価加減法
    • 営業外損益法
    • 補充率法
    • 繰延法
  5. 標準の改訂

簿記1級では、

  • 標準原価計算の意義と目的
  • 標準原価計算の方法と記帳
  • 標準原価差異の原因分析

がポイントになります。

この記事では、

  • 標準原価計算の意義と目的

について解説します。

標準原価計算とは

標準原価とは、

標準消費量かつ標準価格をもって計算した原価

を言います。

式にすると下記の通りです。

標準価格×標準消費量=標準原価

そして、標準原価をもって原価を計算することを標準原価計算と言います。

実際原価計算では、原価要素の集計後に、

  1. 費目別計算
  2. 部門別計算
  3. 製品別計算

の順に原価を計算するとされていました。

一方で、標準原価計算では、

  1. 標準原価の設定
  2. 標準原価で完成品・期末仕掛品原価の計算
  3. 実際原価要素の集計
  4. 標準原価差異の分析及び処理

の順に計算されることになります。

製品原価を標準原価として設定することから、

実際原価要素の集計よりも先に完成品原価が計算が計算される

ことになります。

標準原価計算の目的

標準原価計算の目的は、

  1. 原価管理の効率化
  2. 真実の原価として財務諸表数値の算定の基礎となること
  3. 予算とくに見積財務諸表の作成に信頼しうる基礎を提供すること
  4. 記帳の簡略化・迅速化

です。

上記4つの内、標準原価計算理解のために特に重要な目的は

  • 原価管理の効率化
  • 記帳の簡略化・迅速化

の2点です。

なぜ標準原価計算により上記の目的が達成されるのか、しっかりとおさえておきましょう。

原価管理の効率化

原価管理とは、原価計算基準によると、

  1. 原価の標準を設定し、
  2. 原価の実際の発生額との差異の原因を分析に関する資料を経営管理者に報告して
  3. 原価能率を増進する措置を講ずること

とされています。

理解のためにもう少しわかりやすく言うと

  1. 目標とする原価を設定し、
  2. 目標と実際になぜ差が生じたのかを調べ、
  3. その結果を経営者に報告し、
  4. 目標に近づけるような対策をすること

が原価管理です。

標準原価計算は、

  1. 標準原価の設定
  2. 標準原価で完成品・期末仕掛品原価の計算
  3. 実際原価要素の集計
  4. 標準原価差異の分析及び処理

の順に計算されます。

つまり、標準原価計算の過程で、下記、

  • 標準原価の設定
  • 原価の実際の発生額との差異の原因を分析

原価管理のための手続きの一部を担うことができる

ため、原価管理が効率化すると言うことです。

一方で、標準原価による原価管理は、

  • そもそも適正な標準原価の設定が難しいと言うこと
  • 固定費を除いた直接原価計算の方が原価管理に適しているということ

等の理由により、

今日では原価管理に対する役立ちには限界があることが認識される様になっている

と言われています。

しかしそもそも、原価計算基準は、

昭和37年に公表と非常に古いもの

です。つまり、今日では、

そもそも原価計算基準の枠内で、

経営に資する情報を作成すること自体の限界が認識

され、原価計算基準の枠外である

  • 品質原価計算
  • 活動基準原価計算

等が注目されていると言うことです。

記帳の簡略化・迅速化

標準原価計算の記帳方法については、

  • パーシャル・プラン
  • 修正パーシャル・プラン
  • シングル・プラン

があります。

これらの具体的な内容は次回の記事で解説しますが、

  • パーシャル・プラン
  • 修正パーシャル・プラン
  • シングル・プラン

上記のどの方法を使用した場合でも

実際原価計算に比べて記帳は簡略化・迅速化されます。

なぜなら、

標準原価
 標準消費量かつ標準価格をもって計算した原価
実際原価
 実際消費量をもって計算した原価

であるため、標準原価を実際原価と比べてみると、

消費量までも標準化できる

点が異なっています。

つまり、完成品数量さえ把握出来れば、

  • 直接材料費
  • 直接労務費
  • 直接経費
  • 製造間接費

の金額まで計算することができます。

つまり、

  • 実際の原価の発生額を集計
  • 実際の材料の消費量・加工量を把握

する前に、

  • 製品原価
  • 直接材料費
  • 直接労務費
  • 直接経費
  • 製造間接費

の記帳を進めることができる

ため、標準原価計算では記帳の簡略化・迅速化をすることできると言うことです。

次は、標準原価計算の方法と記帳

  • パーシャル・プラン
  • 修正パーシャル・プラン
  • シングル・プラン

を解説してきます。

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